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子供は社会で育つもの 1千人のボレロ その2

取材日 2012年12月15日(土)

ボレロの大合奏、大合唱

ボレロの大合奏、大合唱

フラメンコ

フラメンコ

12月15日(土)16時 本番。
トーンチャイム演奏、弦楽合奏、混声コーラス、フラメンコ、全員コーラス、ウインドオーケストラでシベリウスのカレリヤ、そして最後がモーリス・ラベルのボレロである。
のっけ、静かな詩の朗読にのまれてしまった。
総勢720人は、子供、中高大生、社会人、ソロ部分を演奏するプロの方達、フラメンコダンサーの方達だ。
小石から直径1メートルのドラに至る楽器群の音のボリューム、聴衆を音楽の中により一層巻き込む力を持つ器楽の中の合唱、そして大団円でのあっけなくも爽快な終わり・・・熱い拍手が鳴りやまなかった。

多摩区からの方は「年末の風物詩で毎年元気をもらいます」、初めての方は「パワフルで音に厚みががあり、気持ちよかった」と感想を述べられた。

「ボレロを楽しむ会」は子供が大人と一緒にやり遂げた結果の発表会である。
演奏者でも聴衆でもかまわないと思う。“市民が参加すること”で盛り上げていってほしい。


あすなろ音楽監督の安部先生は会の歴史について次のような文を寄せられた。
「27年前あすなろ夏の合宿先、山形県白鷹町で出会った荒砥小学校の児童とボレロを演奏したのが最初でした。私達が川崎へ帰った後も子供達はタン・ボレロ・タン・ボレロ・タンタン、と思い思いの楽器を鳴らして学校中でボレロのリズムが鳴り止まなかったそうです。
小太鼓の刻むリズムに乗って、二つのメロディーが繰り返し演奏される“ボレロ”これなら川崎でも大勢の人と演奏できるに違いないと考え,以来、毎年夏は山形で冬は川崎で千人のボレロが開催されて来ました。
子供は社会で育つもの。だからその子供達が自由に伸び伸びと太陽に向かって大きく育つ事の出来るそんな社会をみんなで作っていこう!それがボレロだったのです。平成3年からはボレロを楽しむ会実行委員会が発足し、市や町、教育委員会だけではなく,社会を代表される様々な方々の協力の下実現しました。
今後も少年達の未来のために頑張ります」。
勝野井 央子
シニアリポーターの感想

タンタタタ タンタタタ ラ~ララ・・・・ 頭の中でボレロのメロディがずっと鳴り続けています。山形の荒砥小学校の児童の興奮がよく分ります。
全く人を酔わせるメロディ、リズムですね。
「とにかく任せて」という感じの安部先生、そして難なくやり遂げた感じの児童、中高大生、団員のみなさん。しかし人知れず苦労はあった事と思います。
それを全然感じさせない明るさ、見事さに、勇気をもらいました。有難うございました。(勝野井)