シニアリポーターの取材リポート リポーターが取材したイベント情報をご紹介!

さまざまな手仕事を通じて、生活で使われていた民具を作ってみよう

取材日 2013年04月29日(月)

旧作田家の庭

旧作田家の庭

正六角形に竹を組む

正六角形に竹を組む

完成したかごに果物

完成したかごに果物

 体験講座の受講
大型連休の4月29日(月)昭和の日、川崎市多摩区の日本民家園へ、竹細工(丸型六つ目かご)体験講座を受講し、取材した。定員25名で小学校4年生以上という応募条件。
野外作業
集まった受講者は、シニア世代や小中学生、親子連れの家族などで、古民家(旧作田家)の庭先にひろげられたムシロに座っての野外作業である。例年より開花の早かった桜をはじめ、クヌギやナラなどの新緑にかこまれ、丸型六つ目かご作りの挑戦が始まる。
習うより慣れろ
職員の柳 隆泰さんの挨拶に続いて、講師代表の民具製作技術保存会、加藤久雄さんの説明を受け、5班に分かれて作業開始。青く美しい真竹の表皮を薄く加工した素材を正六角形に組み合わせる作業である。初めは緊張気味であったが、ほぼマンツーマンで指導に当たる講師のおかげで、ぎごちなさもとれ、竹を組み込む指先がスムースになってきた。「習うより慣れろ」というが、皆さん自信が出てきたようで笑顔も見られる。
作業に夢中
10時から始めたかご作り、夢中でやっていると時のたつのも早く、気が付けば12時近い。ほとんどの人が6割近く組み上がり、かごの形が見えてきた。こうなると先を急ぎたくなるが、後半の仕上げを楽しみに残して昼食。初対面の参加者も、共にした体験を話し合う和気あいあいの雰囲気が生まれている。
仕上げを楽しむ
午後は12時40分ごろから再開、完成を目指して一段と力が入る。全体のバランスも考えながら慎重な作業が続き、一番難しい縁に籐を巻きつけて出来上がり。完成したかごは、直径約25㎝、高さ11㎝。野菜や果物はもちろん、化粧品入れにする人もあるという。使い方は多様に楽しめる。
講座を終えて
「さまざまな手仕事を通じて、生活で使われていた民具を作ってみよう」とは、この講座のタイトルであるが、こうした機会がほとんど持てなくなった現代人にとって貴重な体験である。自作することで、物の価値を見直すことにつながるよう期待したい。今回のテーマは、竹細工であったが、他にも、わら細工・玩具つくり・簡易機織りでの小物つくりなど、日本民家園では年間を籐して体験講座を実施している。特に夏休みには、小学生と保護者の二人一組で参加募集する講座もあり、おすすめである。
問い合わせ 日本民家園(電話044-922-2181)
川崎市立日本民家園
山崎 靖雄
シニアリポーターの感想

 自分の好きな物つくりを体験しながら取材をさせていただいたが、思っていた通り面白く、すっかり夢中になってしまった。