
- キャンディアンダンス

- キリバット
オレンジ色の袈裟を着た二人のお坊さん、美しい民族衣装サーリ(インドではサリー)をまとい姿勢を正して居並ぶ我々参加者、テーブルの上のたくさんのご馳走。多摩市民館の料理室はスリランカ情緒の華やいだパーティ会場に変身していた。「世界のひろば」
スリランカのお正月料理祭は夕方5時から始まった。
まずは仏教国らしく
お坊さんの読経が20分ほど。よく響く声でまるでかの地の伽藍に座っているようで落ち着く。次いで健康と家内安全を祈願して白い紐を一人ずつ右手首に結んでもらう。
スリランカの正月は毎年占いで決まる。今年は4月13日。キリバットを食べ、寺に参り、家族で静かに過ごす。ゲームをしたりするが、お酒は飲まない。
この夕べのごちそう
キリバットは日本のお餅のような存在で、お米を半つぶしにし、ココナツミルクを加え三角に握ったもの。ほんのり甘い優しい味がした。そのほか5種類の正月菓子は米粉が主原料で程よい甘さだった。飲み物はもちろん紅茶、銘柄は
ウバ。当地では朝はミルクティ、午後はジンジャーなどで楽しむという。
正月料理ではないが、スパイシーなチキンカレー、マイルドなポテトカレー、パパナンというコロッケを頂いた。カレーはすっきりした味でとてもおいしい。
女子留学生が青いクジャクの衣装で
キャンディアンダンスを披露した。キャンディという地方のダンスで18種の動物を表現する。始めと終りに「セイヤ、セイヤ、セイヤ」と、神様、両親、先生、舞台に礼をする。このダンスは小学校のカリキュラムにあるという。
最後は「
ビンゴ大会」で盛り上がった。品物はアーユルヴェーダ(伝統医療)の石鹸や歯磨き、お香、象のマグネットなど。
スリランカの方たちは、はっきりした目鼻立ちで、実にゆったりしている。
ペンを持っての取材は遠慮し、初夏の宵、一緒にゆったり雰囲気を楽しんだ。
この夜の立役者
マサイの会の代表サンバット・スリ・クマーラさんの話
「4年前にできたこの会の目的は
スリランカを知ってもらうこと。
スリランカは30年間の内戦が4年前に終わったが、経済格差が激しく、多くの子供は教育もままならない。日本の人の協力をお願いしたい」と語った。