シニアリポーターの取材リポート リポーターが取材したイベント情報をご紹介!

老化に負けない体づくりをしよう

取材日 2011年06月28日(火)

授業風景

授業風景

トレーニング風景

トレーニング風景

参加者が記入する測定シート

参加者が記入する測定シート

講座の狙い

 我われシニアの願いの一つは、いつまでも若々しく、人にお世話にならずに一生を過ごすことではないか。平均寿命は長寿を誇っているが、健康寿命(心身ともに自立し健康的に生活できる期間)となると疑問が残る。男女とも平均寿命よりは45歳短いのだ。何時までも若々しい脳と体を保つためにはどうしたらいいか。

 その答えを教えてくれる講座が宮前老人福祉センター主催で開かれた。参加者は60歳から80歳までの20人。講師は本山輝幸先生(フィジカルブレインクリエーション代表)

 先生は「寝たきりにならず平均寿命を全うするには脳と体(筋肉)を若返らせるトレーニングをすることです。脳と体の神経は繋がっているので、筋肉が強化されると脳や臓器も活性化される。トレーニングにより脳と筋肉の神経が太くなると、脳からの電気信号が各筋肉に伝わりやすくなり、逆に筋肉の運動刺激も脳に行きやすくなる。筋肉強化により脳下垂体から成長ホルモン(若返りホルモン)が分泌され、脳と体の若返りに繋がる」と講座の狙いを語られた。

講座の進め方

 全8回の講座は毎回講義と実技(筋肉トレーニング)の2部構成になっている。

講義は脳と体を若返らせる病気別食事療法認知症予防病気別運動療法骨粗鬆症と関節症の予防免疫療法*ドーパミンと睡眠ストレス等についてである。

実技はスクワット腕立て伏せ腹筋などを4050分かけてトレーニング。

脳と体の測定

 初回に脳と体の現時点での状態を受講者一人一人が理解、把握するよう次の測定を行う。脳と体の状態を数値化して把握しておくのが本講座の特徴だ。

 先ず、脳については記憶力を確かめる。方法はスポーツ、花、果物、など8項目を決め、それぞれの項目別に、例えばスポーツであれば野球、ゴルフ、スキーなどと先生が発表する。8項目の発表が終わった段階で受講者は指定されたシートに項目ごとに書きこむ。何個記載できたか記録する。次に言語力。先生が動物といえば、受講者は、サル、馬、キツネなど知る限りの動物名をシートに記入する。記載した数を記録する。注意力1から9までの数字にそれぞれ別の記号を付け、シートにある数字の下に決められた記号を記入する。正解の数を記録する。

 次に、筋力や体調を調べるためトレーニングや計測を行う。筋力ではスクワット、腕立て伏せ、腹筋を行い、握力、体重、体脂肪率、体年齢を計器で測定する。シートに記入し保存する。

 最終日に初回と同じ測定を行い、初回と最終日の数値をお比較する。ほとんどの受講者は項目により2割から5割程度の改善が図られている。脳と体の若返りが数値上で確認できる仕組みだ。

受講者の感想

 受講者は「進歩、改善が数字で確認できうれしい」「体力がよみがえるのが実感、体感できた」「先生の分かりやすい説明、優しい語り口など受講し易かった」などなど評判は上々

だった。

中島正嗣
シニアリポーターの感想

 この講座は当センターで最も人気のある講座の一つだ。脳と体との関連の講義、実地トレーニングさらに受講前の脳と体の状態と受講後の状態を数値で比較確認出来るのが魅力だろう。片手での腕立て伏せが出来るようになった後期高齢者の「私もまだまだこれからね」と語った嬉しそうな顔が印象的だった。私も脳と体を鍛えていつまでも若々しくありたいと思った。