
- 糸繰り車に挑戦

- 綿が糸に変わっていく、どうか切れないで
川崎市立日本民家園体験講座 大型台風が通過し絶好の秋日和の10月27日(日)、川崎市立日本民家園の古民家、旧野原家内で綿の実から糸を紡ぐ体験講座が行われた。会場は、30畳ほどの板張りの居間で参加者12名(小学生2、女性8、男性2)。皆さん初めての体験ということで、緊張気味。予定の10時少し過ぎに担当職員の柳さんから講座についての説明と諸注意、続いて講師(民具製作技術保存会)から綿の4大産地の歴史や綿花についての話を伺う。参加者は写真や実物の花を示され、意欲が高まる。最後に作業の説明があり、指定の場所に座る。
糸繰り車の扱い方を学ぶ 3人ずつ4つの班に分かれた参加者は、
糸繰り車(綿を撚って糸にする道具)の周りに座る。各班の講師から作業の仕方をレクチャー、真剣に手元を見つめ、話を聞く。一通りの手順が示されてから受講生による糸を紡ぐ作業の開始となる。作業は交代で行い、他の二人は見学。
綿から糸を紡ぐ あらかじめ種を取り除き、ふわふわに加工した綿を糸繰り車に道糸を通してつなげ、車を回転させ、撚りを与えて糸にする。講師の作業では簡単そうに思えたが、途中で切れたり、太い紐になってしまいなかなか糸にならない。それでもあきらめず互いに励ましあい、うまく出来ると大喝采。初対面グループとは思えない雰囲気が生まれ楽しい。3時の終了間際に、やっと糸らしくなったが、作業を通して得たものは多かった気がする。
自分で紡いだ糸は煮込み、乾燥させてから装飾品などに加工するのだが、楽しみである。女性陣は、染色して刺繍などを考えているようであった。また、いただいた綿の種を育てる楽しみ方など、皆さんとの歓談が面白かった。