シニアリポーターの取材リポート リポーターが取材したイベント情報をご紹介!

すっととん すっととん 七草がゆを食べて無病息災

取材日 2014年01月07日(火)

鰹節に梅干し焼きもち入りです
鰹節に梅干し焼きもち入りです
春の七草 
春の七草 

晴天の1月7日、麻生区役所広場にて、「あさお古風七草粥の会」が開催された。この事業は、麻生区文化協会と麻生区地域課題対応事業の主催で行われており、今年で11回目となる。
新年早々の行事に相応しく、あちらこちらでは、新年の挨拶が交わされていた。10時頃には11時開始にもかかわらず、長蛇の列ができ、着物に割烹着姿の文化協会邦舞の方々により、七草粥が振る舞われた。
会場には、獅子舞、お囃子、書家の席書の披露、けん玉、羽根つきなどの昔ながらの遊びのコーナーがあり、おじいさんがけん玉の腕前を見せたり、小さい子どもがこま回しに挑戦したり、親子で羽根つきをするなど、来場者が自由に正月遊びを楽しんでいた。
七草粥とは、せり、なずな、ごぎょう、はこべら、ほとけのざ、すずな、すずしろの春の七種の野菜を刻んでいれた粥である。
「あさお古風七草粥の会」の食材は、七草をはじめ、米や、餅を焼く炭までもすべて地元で調達されている。5日は草摘み、6日は摘んだ大量の草の泥を落とし下準備をし、当日は早朝から800食のお粥作りが行われた。
区役所裏手には小さい七草畑があり会場中央にも綺麗に名札がつけられ並べられていた。
これだけでも、結構な知識を得ることができるが、さらに麻生童謡を歌う会による「七草のはやし歌」が披露された。

「七草なずな 唐土の鳥が 日本の国に渡らぬ先に すっと とん すっととん…」

と前日の夜に歌いながら包丁で刻んだという。邪気を払い万病を除くといわれている。そして、おせち料理で疲れた胃を休め、野菜が乏しい冬場、不足しがちな栄養素を補うという効果もあるのだそうだ。
私たちは、十分すぎるくらいの事前学習を済ませ、七草粥をいただいたので、格別に美味しかった。お囃子が聞こえてきたり、お餅を焼く匂い、五感で楽しむことができた。日本の伝統文化のおもてなしである。

 

前日下準備、細かいところまで丁寧に

前日下準備、細かいところまで丁寧に

早朝から800食のお粥を炊きます

早朝から800食のお粥を炊きます

古くからお餅を入れるのが特徴です

古くからお餅を入れるのが特徴です

取材同伴者名:勝野井央子
麻生区役所広場
内田恭子
シニアリポーターの感想

今頃七草?という感じですが、今回の古風七草粥の取材から、改めて日本の伝統的な風習が素晴らしいということを学んだ。今の時期、インフルエンザが流行する季節、お粥を食べて無病息災を願いたい。
私は取材後しばらくお粥作りにはまり、家族に食べさせた。するとあの時に聞いた「すっととん すっととん」という童謡が聞こえてきて、おまじないのように口ずさんでしまうのである