シニアリポーターの取材リポート リポーターが取材したイベント情報をご紹介!

健康は、朝の太陽と一緒にやってくる!

取材日 2013年12月14日(土)

爪の整え方を指導する内藤看護師
爪の整え方を指導する内藤看護師
まだ講座が始まらない
まだ講座が始まらない
 平成25年12月14日、川崎市立看護短期大学で公開講座「毎日の暮らしを健康にそして豊かに」が開催された。「健康に生きるコツ」というサブタイトルに、どんな秘密があるのかと取材した。

第1部 健康に生きるコツ
●同大の菊地珠緒准教授は、健康に生きるコツとして生体リズムを取り上げた。
生物は地球の自転と同じ約24時間周期の昼夜変化に応じて、体内で規則正しい変動を繰り返している。これを生体リズム(概日リズム)という。生体リズムを作るのが体内時計である。ヒトも体温やホルモン分泌等は、約24時間のリズムを示す。  最近の研究では「生体リズムの乱れは、不眠症・メタボリック症候群の原因であり、骨粗しょう症やガン等を起こし易い」等が明らかになったという。

●生体リズムでヘルスケア
ヒトの体内時計は25時間!生体リズムと1時間のずれは、外界の刺激で修正できる。最も効果的なのが太陽光! 朝の時間帯に連続して30分以上、光を浴びると生体リズムは強く守られる。他にも「起床と朝食の時刻を一定にする」、「運動」、「社会的な接触を持つ」等が重要という。
最後に、菊地先生は「生体リズムを整え、自律神経・ホルモン・免疫の働きを守ること」が健康に生きるコツと明言した。
難解な言葉に戸惑いながら、参加者も熱心にメモを取っていた。

◆講師の推薦資料 病気にならないための「時間医学」 大塚邦明著 ミシマ社発行


第2部 手足のお手入れしましょう
川崎市立井田病院糖尿病看護認定看護師の内藤祥子さんから、毎日できる冬の肌の手入れ方法が紹介された。
●老人性乾皮症
老人性乾皮症は、体が温まると足のすねや腰周りなどが、表面が粉を吹いた状態になり、無意識にかいてしまう肌トラブル。65歳以上の半数がかゆみを訴える。対処法は保湿を心がけること。例えば、洗い過ぎの入浴!熱い湯や、ナイロンタオルのゴシゴシ洗いは避け、こすらず弱酸性洗浄剤の泡で汚れを落とす。入浴直後に皮脂(セラミド等)を補う保湿薬を塗る。ローションたっぷり、クリームは薄くと指導するが、男性の多くは無関心と嘆いた。
●足爪のケア
足爪は、立ったり歩く時にバランスを取る重大な役目をする。足爪の切り方は横一文字に切り、やすりで両端を整えること。手の爪でやすりの使用法を実演すると、希望者が続出し、好評の内に講座は終了した。
主催者によると、70歳代が大半を占めた参加者は27名、参加理由は「健康のコツに興味あり」が最も多かった。
こんなに多い爪専用やすり

こんなに多い爪専用やすり

太陽光を浴びる効用にご注目!と菊地先生

太陽光を浴びる効用にご注目!と菊地先生

冬の手足は、保湿薬でお手入れを

冬の手足は、保湿薬でお手入れを

川崎市立看護短期大学
吉川 眞沙美
シニアリポーターの感想

 生体リズムで、健康になるという発想は衝撃的だった。今までの健康法講座とは大きくかけ離れた講義に、推薦資料も読み直した。サプリメントや健康食品に走る前に、まず自分の生活を見直してみたいと思った。
  吉川 眞沙美