2014年11月5日、幸市民館日吉分館で「自足歩行年数を延ばすノルディックウォーキング講座」が開催された。NPO法人ファンズアスリートクラブ理事長の井上秀憲さんの座学と歩行練習後、近くの加瀬山で歩くエクササイズを体験した。
ノルディックウォーキングとは
北欧フィンランド発祥のポールを使ったウォーキング。1930年代にクロスカントリー選手の夏季の練習法として採用された。ポールの改良で普及し、2013年度の愛好者は全世界で約800万人とされている。
ポールの効果
ノルディックウォーキングの特徴は、ポールである。2本のポールを両手に持ち、交互に地面を押しながら三足歩行する。ポールの使用で、下半身の足に、上半身の腕、肩も加わり、全筋肉の90%を使う全身運動になる。力が分散するため、膝関節や腰への負担も軽減される。通常のウォーキングより消費カロリーが30%増加し、ダイエット、メタボリックシンドロームへの効果も注目されているそうだ。
室内練習
正しく調整したポールを使うと体の歪みが矯正され、腰痛や肩こりも改善するとの説明があり、自分に合った長さにポールを調整した。歩き方は踵から着地してつま先で蹴るが、歩幅が広がり転倒防止にもなる。ポールを使った歩行を繰り返し練習した。
加瀬山散策
加瀬山でノルディックウォーキングが始まった。室内では難しかったポールも、舗装道路で使うと体が前に押し出され自然に歩けた。
加瀬山は標高35メートルの小高い丘である。夢見ヶ崎公園・動物園が大部分を占め、他にいくつかの社寺が点在し、春は桜の名所として賑わう。
姿勢を正してリズミカルに歩くグループを、幼児連れの父親が珍しそうに見ていた。講師は、参加者にこまめに声を掛けていた。熊野神社を折り返す頃には、余裕もできおしゃべりしながらノルディックウォーキングを楽しんでいた。
最後に講師から、本日の講評と「今後もノルディックウォーキングを続けて、健康で長生きして欲しい」との話で、講座は終了した。
参加者は男性3名・女性18名の計21名で、大半が60才代だった。他にスタッフ6名も同行した。
参加者から、「杖を使っているが、1本では不安定なので興味を持った」男性。「買ったポールの使い方がわからない」女性。「五十肩を治したい」と参加した女性三人は、もう少し歩きたかったとの声があった。
当講座は、日吉分館の市民実行委員会による生涯学習体験教室で実現した。
姿勢を正してリズミカルに歩く
ゴールで講師は「健康で長生きして」
ポールを正しく調整する
感 想
数年前に作家の荻野アンナさんの体験記を読んでから、ずっとノルディックウォーキングにあこがれていた。歩き始めて10分位で体がぽかぽかし、初冬の風が気持ち良い。30分間だったが、足腰の痛みより、日頃使わない二の腕に痛みが出てきた。もう一度歩きたく、当クラブ主催の「新春川崎七福神ウォーキング」を申し込みした。
問い合わせ先 NPO法人ファンズアスリートクラブ
川崎市宮前区南平台14-15 U1号室 070-6401-9223
記者 吉川 眞沙美