シニアリポーターの取材リポート リポーターが取材したイベント情報をご紹介!

市内産農作物が人気、今日の都市型農業

取材日 2014年11月19日(水)

ケース単位で販売。1000円~
ケース単位で販売。1000円~
この時期に柔らかそうなキャベツ
この時期に柔らかそうなキャベツ

 

 川崎市内全域から出品された、農作物の品評会が行われた。一般来場者の目的は、出品された優良作物を、格安にて購入できることだ。品評会の審査が、予定より長引き列をなしている来場者に聞いた。「審査が終わると内覧会があるので、そこで欲しいものに狙いを付ける」「持ちきれないので、家族に迎えをたのんでいる」など毎年の楽しみになっているという。

 

 主催は川崎市とJAセレサ川崎。市内農家に技術的な指導をおこなっている川崎市農業技術支援センター所長の二郷さんと経営支援担当の佐藤さんに都市型農業の現状と、このイベントを通した展望を尋ねた。
 普段は市内農家を対象とする支援をおこなっているが、農家向けの技術指導にも初心者を対象とした内容がある。なぜ農家なのに初心者かというと、次世代の若い人、農家に嫁いできた人、定年後に従事する人などがいる。そうした方たちには基礎から指導を行う。
川崎市の農作物には卸売市場に出荷されるものと直売所に出荷されるものがある。卸売市場向けには量の安定供給が主眼となるが、直売所向けには、多品種少量生産など、耕作面積や、担い手にみあった指導をする。また減農薬、減化学肥料栽培なども奨励し、安全・安心・生産者の顔が消費者に届くようにしている。大型農産物直売所「セレサモス*」の効果もあって市内産農作物の人気は近年ますます高まっている。
 同イベントを開催することで、川崎の農作物の質と生産者への理解を広め、市場の確保へとつなげることも支援センターの大きな役割であると話す。

 

 会場では483出品中、優秀賞14品をはじめ144品が入賞した。その中から19品が神奈川県知事賞をはじめとする特別賞を受賞し、それら受賞作物も即売される。来客の多くはシニア世代で「花類は茎・葉がしっかりとして花付きが良い」「切り花はすごく安いし長持ち」「野菜は新鮮取りたて、みずみずしい」など、即売までの待ち時間は、購買意欲で会話がはずむ。夏の「梨・ぶどう品評会」とともに、定例催事となっているので、一般消費者は、来年の時期には狙いどころである。思いのほか混雑はない。
一般観覧14:00から。即売会は15:00からで売切れ次第終了。駐車場は関係者のみ


 

 

*セレサモス
  川崎市内で収穫された新鮮な野菜などを販売するJAセレサ川崎の大型農産物直売所。
        
http://www.kanaloco.jp/article/72445/cms_id/84371

会場は旧246号線脇

会場は旧246号線脇

 瞬く間に売れていきます

 瞬く間に売れていきます

馬絹では花栽培が盛んです。

馬絹では花栽培が盛んです。

 JAセレサ川崎本店  田園都市線宮崎台駅より徒歩7分
石渡一美
シニアリポーターの感想

 都市化が進んではいるが、市内にはまだまだ農地があります。直売所などを見かけると、必ず覗きたくなりますね。八百屋さんというお店も少なくなり、何が旬なのかわかりずらい昨今ですが、その旬の作物が手に入るのが直売所の魅力です。