シニアリポーターの取材リポート リポーターが取材したイベント情報をご紹介!

カフェで出会い、「まちづくり」を語り合う

取材日 2017年09月26日(火)

オープンガバナンスのチャレンジは永遠のベータ版…
オープンガバナンスのチャレンジは永遠のベータ版…
学生がアイディアを披露(写真はロビーカフェ提供)
学生がアイディアを披露(写真はロビーカフェ提供)

 コミュニティー・カフェが市民活動の一つとして認知度を高めている。かわさきシニアポータルでも過去に数回取材している。9月26日「東大生と話そう」を開催するという市民館deロビーカフェのぞいてみた。

 

カフェでつながる

 市民館deロビーカフェは、宮前市民館の「カフェボラしよう!」講座の修了者らが立ち上げたカフェのひとつで、4年前にCafeみやまえ(現在6つあるカフェの総称)が開始した当初からその一角を担ってきた。運営メンバーは50代~80代の主婦。外部から個人や団体を招いて話を聞いたり相談したりする場を提供することに力を入れている。

 代表の岡部さんはこの活動が楽しくてしかたがないという。その訳は、カフェを訪れた人と人とがつながって、いろいろなことが起きていくから。今回の企画は、前の宮前区長がこのカフェを訪れた際、区役所で開催するオープンガバナンス(市民参加型社会の新しい公共サービスの枠組)の発表会に運営メンバーを招待したことがきっかけだったそうだ。

 

チャレンジ・オープンガバナンス

 「東大生と話そう」は午後1時から始まった。まず東大の奥村教授がチャレンジ・オープンガバナンス(データを活用し、地域課題を解決する全国コンテスト)について解説し、つづいて学部2年生の宮武勇人さんがゼミ第4班を代表して地域の課題解決のためのアイディアを披露した。いかにして宮前区に多くの学生を呼び込み市民活動に参加してもらうかを多面的に考察していた。

 その後の質疑応答では、市民活動を実践している参加者から、学生のアイディアを具体化するためのアドバイスや意見が述べられた。また、このタイミングで市職員から、チャレンジ・オープンガバナンスに提出した宮前区の地域課題について解説があった

 

宮前区の地域課題解決を語り合う

 質疑応答の後は、教授と学生とで別々のテーブルを囲みフリートークとなった。ここでも参加者から学生に、よい成果をあげられるようアドバイスする意見が多く聞かれた。熱のこもった語り合いは午後3時過ぎまで続いた。

 この日のロビーカフェは、地域の人々が宮前区に関心を持った教授や学生と出会い、課題解決のアイディアを共に考え、意見を交換する場であった。

終了後も話は尽きず…

終了後も話は尽きず…

一仕事終えてくつろぐスタッフ陣

一仕事終えてくつろぐスタッフ陣

市民館deロビーカフェの原点ともいえる看板(写真はロビーカフェ提供)

市民館deロビーカフェの原点ともいえる看板(写真はロビーカフェ提供)

宮前市民館ロビー
関谷祐美子
シニアリポーターの感想

 カフェを開催している宮前市民館の2階のロビーは図書館と共通の出入口になっていて人通りが多い。今回、参加者は、一般市民、市民活動関係者、ゲスト、スタッフなど合わせて20人くらいだったが、近くで足を止めたり周囲のベンチに座ったりして聞いている人たちも何人かいた。このようなオープンな場所で「まちづくり」の課題などを話し合うことの広報効果は大きい。誰でも気軽に意見を述べられる雰囲気があるコミュニティカフェの潜在力を感じさせられた。