シニアリポーターの取材リポート リポーターが取材したイベント情報をご紹介!

あなたの身近にある緑を知っていますか?

取材日 2011年11月26日(土)

「ロビンフッドの冒険」のシーン
「ロビンフッドの冒険」のシーン
生ごみ堆肥で育った野菜の展示
生ごみ堆肥で育った野菜の展示
 平成23年11月26日(土)高津市民館で、市内の「緑地保存」や「緑化推進」にかかわり、花と樹木を守り育てるグループが集まって、活動の成果を発表するイベントが行われた。
このイベントは、川崎市内で活動するグループが日ごろの活動の成果を広く市民に発表し、これらの人々との交流を深め、また、市民と行政との協働を充実させ、緑豊かなまちづくりの実現と自然的環境資源の次世代への継承を果たす場とすることを目的として年一回開催されている。昨年度からは、市民による「花と緑の交流会実行委員会」が企画運営しており、主催は(財)川崎市公園緑地協会で、共催は川崎市(建設緑政局)である。
今回のイベントの目玉は、何と言っても劇団飛行船のミニ劇場「ロビンフッドの冒険」。子ども連れの観客を呼び込む作戦が功を奏して、会場は120人ほどの客席がほぼ満席の状態。しかも半数ほどは子ども連れである。劇は約40分で要領良く構成されており、子どもたちは熱心に見入っていた。午後の部の公演では、最後に役者と観客の交歓会が行われ、扮装したままの役者が客席を回って握手を交わしていたが、オオカミの扮装の役者が近づいてゆくと泣き出す子どもがいて、客席は大騒ぎだった。
3歳の女の子の母親にインタビューすると「今年初めて参加した。前の週にこの場所でのイベントに参加して、そこで見たパンフレットでこのイベントを知り、子ども連れで参加した。子どもは、怖い怖いと言いながらも熱心に見ていた。こんな大きなイベントだとは思わなかった。」とのこと。
会場の周辺には一杯に展示されたパネル、サンプルなどが所狭しと並べられ、多くの人で賑わっていた。花の種や木の苗木、市内で見られる木の実、生ゴミ堆肥などのサンプルや、お土産が一杯用意されていた。生ゴミコンポストによる堆肥作りの実演や、道具の手入れ、手作り木工品の実演にも人だかりがしていた。ただ、周辺のスペースだけでは手狭感があり、もう少し広ければもっと参加者が増えたのではなかろうか。大会議室では劇団公演の合間に、関係者の挨拶と3団体の活動報告が行われた。
もう一つの目玉は、5つの「ミニ講座」だろう。第五会議室で行われた「ミニ講座」は、花卉生産の話し、花のある暮らし(都倉正明さん)、市民団体との協働、中間支援組織が果たす役割(岩田誠さん)、大型花壇の作り方、見せ方、管理の仕方、コンクール応募のアドバイス(有島薫さん)、10年目を迎えた「市民健康の森」が築いたものと今後の歩み(村上豊比古さん)、市内の樹木紹介、緑の散策の奨め(丸山櫻薫さん)と、やや硬めのテーマを含めて5講座が行われた。会場は約50人程で一杯になる広さで、各回ともほぼ満席状態であった。
NHK「趣味の園芸」に出演経験のある有島薫さんは、さすがに軽妙な語り口で、ユーモアたっぷりに話を展開し観客を飽きさせない。現場経験で培われた大きな財産と言えよう。
隣の第六会議室では、「市民健康の森」の特別展示、また、11階のウォールギャラリーでは、「行政コーナー」「協会コーナー」を含めたパネル展示が行われた。
ウォールギャラリーはフロアーが違うためか観客数がまばらで、せっかくの展示が惜しいと思う。
【参考】(財)川崎市公園緑地協会のホームページ  http://www.kawasaki-green.or.jp/
NHK「趣味の園芸」でお馴染みの有島薫さん

NHK「趣味の園芸」でお馴染みの有島薫さん

小林俊夫
シニアリポーターの感想

 川崎市内には、自分の知らない「緑」が沢山あることに驚いた。それも極めて身近な所にある。
国内でも有数の樹木や、珍しい花などが多数存在し、それを守り育てるボランティアたちが大勢活躍しているのだ。無関心だった事を反省し、豊富な知識と情熱で活動している人たちに敬意を表します。自分も何らかの形で参加できるかと・・・・