シニアリポーターの取材リポート リポーターが取材したイベント情報をご紹介!

自分史と重ねて・・・高津区アーカイブ

取材日 2012年08月25日(土)

備蓄品利用の献立(記念事業)
備蓄品利用の献立(記念事業)
区内特産品 地ビールなど販売
区内特産品 地ビールなど販売
昭和47年に川崎市が政令指定都市となり、今年区制40年周年。各区で様々な記念行事が組まれている。高津区では「未来に伝えたい高津の記憶」と題して、高津市民館大ホールにて盛大な記念イベントが行われた。主催は高津区制40周年記念事業実行委員会と高津区役所。

 
午後1時30分、未来をになう保育園児の合唱で開演。セレモニーに続き、「映像でたどる高津区のあゆみ」が上映された。かつての農業や街が映し出されると、その変遷に会場から感嘆の声がでた。
映像にある、昭和2年から今も営業している二子新地の料亭、「やよい」の2代目おかみ、山本ヨシさんが会場に招かれていた。大正11年生まれ、「現在は茶道を教えている」と話す。家屋は木造二階建て、手入れされた黒塀とともに現存し3代目が継いでいる。
昭和15年は東京オリンピックが開催されることになった。関連で高津区への選手村誘致運動があった。結団式の写真がそれを証明する。翌年「大東亜戦争」となり幻のオリンピックとなった。
これらの写真展は同市民館ギャリーで開催された(29日迄)。引き続き区内の数ヶ所で展示される。年末に写真集も発売される*。

 
高津区に生まれ育ち在住の、小原孝さんのピアノトークコンサートも行われた。年代を追いながらの多彩な演奏や、「傷ついた日も今はなつかしい」との弾きがたりに、数十年分の思い出が走馬灯のようにめぐる。中高年が多い会場は目頭が熱くなる時間を共有した。

 
◆秋岡正充区長と八木亮子企画課長を訪ねた
同区は地域に眠る貴重な古写真等の収集、あるいは写真の有効な活用などを、専門家を迎え「高津区ふるさとアーカイブ事業」として、2年前より取り組んでいる。それは「先人の築いた、まちの発展をたどり区民それぞれが高津区の魅力を再発見し未来に伝えたい高津区の記憶」だ。
今後は市民から集めた1500点余の資料をデジタル化し、誰でも自由に閲覧でき、広く活用もしていけるサイトを構築する。すでに「スマホで楽しむ昔たび」として、画面上で昔と今の写真を比較しながらのまち歩きアプリを公開中。(区長室での談話 8/29)

 
【参考】
区制スタート当時、人口は21万7千人。宮前区と分区した現在、22万人をこえた。
一般公募された「区制40周年記念事業」の紹介もあった。「二ヶ領用水クリーンアップ作戦」の市民清掃活動など多数。
*「高津区ふるさとアーカイブ写真集」販売予定価格800円。12月発売。
予約と写真の展示会場など、問い合わせ先:044-861-3131高津区役所企画課
40周年記念写真展

40周年記念写真展

90歳を迎えるヨシさん

90歳を迎えるヨシさん

40周年ロゴマーク

40周年ロゴマーク

石渡一美
シニアリポーターの感想

大正生まれの母は、自分が子供の頃は、多摩川の水量は土手に近いところまで有り、怖くて近寄れなかったと言っていた。小河内ダムは昭和11年に完成しているので、その昔の多摩川は子どもの目からは相当な迫力であったのだと想像できる。この取材を機にいろいろ思い出した。
市政だよりの高津区版には「高津今昔まち語り」がシリーズで掲載されている。

訪問者数訪問者数:3373
評価数15 拍手
拍手を送る
このページを印刷する
  • 取材リポート一覧へ戻る