
- 練習の成果を出す野川中の生徒たち

- パーフォマンスで楽しませる生徒たち
市と県の大会で金賞をとった川崎市立野川中学校の吹奏楽部が、地域ふれあいコンサート、「虹色の音楽会」で演奏会を行なうと聞いて出かけた。目の前で、あどけなさの残る中学生の素晴らしい笑顔、そして楽しい演奏が聴けた楽しいひと時であった。
この音楽会を主催する地元の社会福祉協議会々長が、「地域で薄れつつある“絆(きずな)”を深めるためにもこの様な会を毎年主催して今年で17回になる」と挨拶で始まった音楽会は、2部構成で行なわれ、第1部は障がいを持つ方々が、毎日仕事が終わってから練習したと言う「宮前ハンズ」の歌声と、「野川お元気会」の患者さんとそのご家族、及びボランテアによるリハビリを兼ねたハンドベルの演奏と合唱で構成されている。第 2部は、野川中学校吹奏楽部の演奏だ。会場の野川小学校の体育館に用意された椅子席はほぼ満席状態で、一部立見席も出る盛況で始まった。
最初に「宮前ハンズ」の精を込めた素朴な歌声が3曲披露された。伴奏はボランテアの方々だった。「野川お元気会」の方はピアノとフルートの先生の伴奏で、不自由な手をかばいながら懸命にハンドベルを奏でた。次にコーラスで10曲がメドレーで歌われた。
休憩を挟んでいよいよ吹奏楽の演奏が名曲“宝島”で始まった。それは! まさにオーケストラそのものであった。今まで何回か吹奏楽を聴く機会があったが、大人の演奏では感じたことのない爽やかさ、新鮮さ、演出の行き届きが感じられ、心温まる演奏だった。生徒の笑顔がとてもよく、飛びはねたり、立っての演奏、前に出てきて踊れる吹奏楽部だ。総勢67人の吹奏楽部員の迫力ある演奏を披露したかと思うと、野川ヒットパレードと称して演奏と踊りのパーフォーマンスで大盛り上がり。会場が一緒になってアンコールも盛大に行なわれ、まるで夢の国にでもいるような音楽会が終わった。
覚書
宮前ハンズ:精神障がい者のための作業所 野川2910-6メゾンドフレア内
野川お元気会:脳卒中後遺症の方のリハビリサークル
野川中学校吹奏学部:市立野川中学校 3年生9人 2年生28人 1年生30人
主催: 宮前第一地区福祉協議会(野川・梶ヶ谷地区)