
- 絵画・「見ている」(川崎市美術展入選)

- 写真・「水鏡}
公園などに行ってみると絵を描いたり、カメラを携えて花々を撮影しているシニアを数多く見かけます。いまや絵画、カメラ、俳句などはリタイヤ後のシニアの趣味の王道のよう。
「横浜市民ギャラリーあざみ野」で5月30日(月)~6月5日(日)の一週間、絵画と写真の個展(二人展)を取材した。
絵画の桜井さん、写真の青柳さんはもちろんシニアと言われる世代である。絵画・写真はどのようなきっかけで始められたのか聞いてみた。
桜井さんは「子育てが終わり華道を始めたが、華道を極め54歳で三人展(花・HANA)
を開き、その後、花を活ける過程で絵画に目覚めた。初作品を川崎美術展に出展したら入選した。それから絵も習い始め東京上野美術展に出展したら入選した。それから10年に満たないが今日まで続いている。一年間で100点以上は描く」という。
青柳さんは「小学生のころカメラを買ってもらいお母さんを写したのが始まり。その後文通をしていた人に近くの風景などを写して送っていたりしていたが、リタイヤ後時間ができたので本格的に写真に取り組んで約10年経った。どこに行くにもカメラは持ち歩いている。シャッターをたくさん切ることで“これは”という写真が撮れる」という。
「桜井さんは絵で素材、モデル等々の内面に秘めたものを、青柳さんは写真でファインダーを通して被写体の色、物、形を絞り込み感動した心(写心といっている)を表現したい。趣味として続けているが、個展を開くという目標を掲げ、それが大きな励みとなり、また力もわいてくる。」と二人は話している。ひとつのことを通じて人との輪も広がってくる。
どのように鑑賞したらいいのか桜井さんに聞いてみたところ「その作品を見て、どうイメージが膨らんだのか、そして感動と元気は届いたのか・・・」という。
来場した方に感想を伺うと「すばらしい絵をみられた。感動しました」。「昔日という写真はモデルを使った撮影会の写真かとおもったらそうではなくて一般の人です。という説明を聞いてこういうシャッターチャンスもあるのか・・と感心した」
団塊の世代が2015年には65歳を迎え大量にリタイヤする時期が来る。リタイヤ後趣味を通じて人に元気や感動を与えることができるのは素晴らしいこと。長い人生から得たものを趣味でどう表現するか、感じてもらうか、ヒントがここにあるのでは・・・・・。