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川崎市定期能講座が能の扉を開く

取材日 2013年03月03日(日)

三浦先生の能と狂言の説明

三浦先生の能と狂言の説明

鵜澤先生による装束の紹介

鵜澤先生による装束の紹介

鵜澤先生の「面」解説

鵜澤先生の「面」解説

 平成25年3月3日、川崎市駅に隣接する川崎市能楽堂で開催された「第98回川崎市定期能をより楽しむための事前講座」を取材した。事前講座は昨年3月に次いで2回目の講座です。

 参加者は3月20日の定期能チケット購入者に限られた約50名の中高年男女が多く、能鑑賞が始めてなので今回の事前講座を受けて楽しみたいという方や、川崎市定期能の初演からずっと通っている方もおられました。

 最初に三浦先生から、番組の能「田村」、「弱法師(よろぼし)」と狂言「清水」、「因幡堂」のあらすじ、登場人物、場所、時代背景などにつき、スライドを交えての座学講座がありました。三浦先生は「能は球面体のようなもので、見る人によって表情が違うもの。見る人によって能の心情、見える内容が違うがそれで良い。」と解説されました。
 後半は能楽師の鵜澤先生ご所蔵の能面「弱法師」の紹介があり、日本独特の美しい装束もお披露目いただきました。続いて鵜澤先生の仕舞と謡のご披露がありました。「謡は言葉を理解しようとするよりは感性で聴いてください。曲の流れを感じてください」との言葉通り、快い拍子にのった音楽を聴いているようで、肩の力を抜いて能を鑑賞する糸口をご紹介いただきました。
内容の深い、瞬く間の2時間の講座でした。

講師:鵜澤 久(観世流銕仙会、川崎市市民文化大使)
三浦 裕子(武蔵野大学客員教授・同大学能楽資料センター研究員)

笛、小鼓、仕舞、謡 のお教室が川崎能楽堂で開催されています。
詳細は川崎市文化財団、044-222-8821 にお問い合わせください。

金子佳子
シニアリポーターの感想

能楽堂の扉を開けると、普段とは全くかけ離れたIT端末のパワーポイント用スクリーンが能舞台にあり異質空間に引き込まれました。
謡、舞、囃子、物語で構成されている能はまさにオペラと同じです。
能楽堂に足を運んで体感してみては如何でしょうか?

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