
- 寄贈された段飾り

- 手芸クラブの力作、70才は若手
旧家の残した土蔵には、段飾りの雛人形や吊るし雛が、美しく華やかに飾られている。江戸時代から代々続いた医者で初代高津村村長、岡家の跡地「久本医薬門公園」で、ひな祭りがおこなわれていた。
年々訪れる人が増え、5回目の今年は、2月27日付けの東京新聞に紹介された。8日間の開催で1516人が訪れ、高津区の新名所になったようだ。主催は地元町会などでつくる同公園管理運営協会。
立派な段飾り雛は寄贈されたもの。目を引くのは無数に手作りされた吊るし雛や、変わり雛、布製の花手毬など。地元老人会の「手芸クラブ」10名の力作が訪れる人を楽しませ心を癒している。
手芸クラブのリーダー役をつとめるのは、久本第3長生会会長の戸坂菅代(とさかすがよ)さん。毎月1回、久本神社境内の会館が活動拠点。指導者はいないが、戸坂さんが良い作品を見つけては頭に焼き付け、試作品を作り、皆さんに伝授するという。吊るし雛は5年前から始めたもので、1作品に1年はかかるそうだ。お手玉型の雛など、新作にも意欲的に取り組んでいる。端午の節句の「吊るし飾り」も制作中だという。
70歳は若手と話す戸坂さんは、夫の定年と同じくして「主婦業も定年退職した」そうで、80歳の今も「好奇心のかたまり、フラダンスにフォークダンス、そのほかにも。毎日とても忙しい」と朗らかだ。最近、ロックミシン*を購入したそうだ。*本格的に洋裁をするためのかがり専用ミシン
4日の昼には長生会の男性達も片付けに集まり、手際よく片付けていた。園内は梅が満開をむかえ、カメラを構えた人が、何人もいた。時折ほのかな香りがよぎるいまだ肌寒い午後だった。
【端午の節句まつり】
同所にて4月28日(日)~5月6日(土)10:00~15:00(土・日・祝は16:00まで)
※同園の広場や蔵の利用を受け付けている。問い合わせ・連絡先 044-833-3560(持田)