シニアリポーターの取材リポート リポーターが取材したイベント情報をご紹介!

歴史に包まれた散歩道を元気いっぱい歩いた。

取材日 2013年04月04日(木)

全行程 地図
全行程 地図
大山街道ふるさと館を出発
大山街道ふるさと館を出発
 桜の花も大半が散り、残り少ない花の下で、高津第一社会福祉協議会(会長 河原 勇)主催の、春の「歩こう会」が参加者88人で行われた。
高津区老人クラブ5団体、高齢者一人暮らしのお年寄り(福寿草の会)を招待し、大山街道ふるさと館から川崎市営緑ヶ丘霊園まで、約2.5Kmの道のりを、最高齢者90歳を先頭に、元気で、楽しく、いきいきと歩き切った。
【東海道の裏道】
出発は10時、空は快晴、江戸時代東海道の裏街道として発展してきた大山街道を南下し、大石橋で左折し二ケ領用水を北進する。用水の両側の「枝垂れ桜」並木は満開を過ぎ、花びらが川面に散り、大きなコイが花びらと戯れる様子を見ながら、参加者からは「あー鯉だ、大きい」「ひ鯉もいる」と歓声が上る。
【関が原の戦いより前に工事着手】
このニケ領用水は江戸時代関が原の戦いの3年前に測量が始まり、農業用水として多摩川から水を引き現在の川崎全体に配水を行っていた、神奈川県で最も古い人口用水路であり、全長23Kmは現在も近隣住民の憩いの場としても親しまれている。
【国の有形文化財と元禄時代の山門】
一行は歩道橋で国道246の国道を渡る。歩道橋の上から前方を見ると、桜の花の間から二ケ領用水の円筒分水が見える。この円筒分水は昭和16年に建造され現在は国の有形文化財に指定されている。国道を左に南下し津田山陸橋を右へ円福寺前の山門を見ながら小休止をした。この山門は元禄時代に建てられたと伝えられる貴重な文化財でもある。
「さー出発」の掛け声で歩き始め、南武線津田山駅前を左に曲がり、川崎市の桜の名所でもある、緑ヶ丘霊園の入り口へ向かう。およそ高低差約20mの最後の上り坂にさしかかり、全員自力で桜の花びらの散る中を元気に登り切って、中央の噴水広場で配布された,お弁当と飲み物で、和やかな昼食となった。最高齢者の小倉さん(男性)90歳は、年2回春秋行われるこのイベントを楽しみにしており、毎回参加しているとの事。今回も自分の足で歩き切り、満足そうな笑顔で、同年輩であろうと思われる参加者と桜の木下で楽しそうに歓談していた。
桜の花の下 昼食歓談

桜の花の下 昼食歓談

最高齢者  小倉さん

最高齢者  小倉さん

元禄時代建てられた、山門(円福寺)

元禄時代建てられた、山門(円福寺)

高津区内
望月正一
シニアリポーターの感想

同じ散歩でも、史跡を見て回り、先人の業績や文化に思いをめぐらせながら歩くのは楽しい。のんびり、ゆっくり、あたりを散策し、歴史、文化に触れ合う、こんな「歩こう会」も、シニアにはすてきに見えた。

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