
- 閻魔大王

- 一行寺さん
「悪い事をすると地獄に落ちますよ」「嘘をつくと閻魔さまに舌を抜かれますよ」・・・子供の頃に繰り返えし聞かされたこの戒めを人は生涯忘れない。
正月と盆、年二回 地獄の釜の蓋が開き亡者の休日になるという。
閻魔寺とも呼ばれる
一行寺では1月と7月(日は不定)に、閻魔堂を開帳し、地獄・極楽図を掲げ多くの善男善女に地獄の様子を見てもらってきた。その開帳に合わせ、最近では、
川崎区と
東海道川崎宿2023主催による
「かわさき宿寄席」を催している。 注)2023年は川崎宿起立400年目である。
閻魔堂 上がると、まず真正面から真っ赤に怒った閻魔さまに睨みつけられる。
二方の壁には地獄図がずらり。人は昔聞かされた戒めに自然と慄いてしまう。戦火による焼失で、像も図も新しく、鮮明で分かりやすい。閻魔さまもアニメっぽい。が、「正しく生きねば」の戒め効果は変わらない。
人は死ぬとまず三途の川を渡らねばならない。
渡り方は三つあり、最悪人は深瀬を泳いで、軽い悪人は浅瀬を歩いて、全くの善人は雲に乗って渡る。渡り終えた時の衣の濡れ具合で生き方の程度が判断される。その後、順に十王による裁判がおこなわれ、最後に閻魔さまのお裁きが下される。賽の河原で虚しく石を積む子供は早死で親に悲しみを与えた故。親殺しは最も重い罪という。極楽に関しては実はあまり記述がないということで、図は一枚のみであった。
かわさき宿寄席 枕で、「今は地獄ブーム、最近は灼熱地獄」と言われたが、当日は地獄に合わせて暑さも一休みの日であった。
春風亭吉好さんのお話:一日中ブラブラ,ノソノソして、月50万円の仕事はライオンの毛皮を着ての見世物。いきなり虎と対決させられるその恐怖の瞬間、「心配するな。おれも50万の口だ。」相手の虎の言葉に、Ho!
NHKに「カ~ンタンゴハン」と7秒間の声出演している
檜山うめ吉さんは、唄、踊り、話と申し分のない三拍子の美形、とても粋な御姐さんである。
とりの
桂歌助さんのお話:子供のいないラーメン屋台の老夫婦と親を知らない無銭飲食の若い男との親子ごっこの盛り上がりが絶妙の「ラーメン屋」。
善男善女 近所に住む82歳の男性「子供の頃、閻魔さまは怖かったが縁日は楽しかった。一行寺は怖いやら、親しいやらです。」中年女性「昔も今も閻魔さまの教えは大事だと思う。お寺でやってほしい。」「寄席は楽しかった。」