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イタリアが好き!だから頑張れる

取材日 2013年10月10日(木)

イタリアが大好きな仲間  
イタリアが大好きな仲間  
終始、立たれて講義の佐藤先生
終始、立たれて講義の佐藤先生

 シニアグループが熱心にイタリア語を学んでいた。平成6年の市政だよりの募集、宮前市民館イタリア語講座の参加をきっかけに、19年続いている勉強会だ。
 当時、定員を超える応募者から31名が受講生となった。講座終了時には更に学習をと、大多数が残った。先生も場所もそのままに、自主勉強会のサークルが立ちあがった。
 
 学習は学校の授業風景と変わらない。短編物語の原文を全員で読み合わせ、一節ごと会員が翻訳していくスタイル。手元に電子辞書や分厚い辞書を置く。訳を聞きながら各自の学習資料はメモで埋まっていく。家での予習は怠らないという。
 講師の佐藤紘毅先生は、この指導の為に埼玉県から通う。長く続いているのは先生の人柄によるところが大きいそうだ。今日に至るまで会話を中心に学んだ時期もあったが、今は原書の読破が主体に。
 また先生は、イタリアの文化、生活、国の事情なども講義する。これも聴講生に好評である。取材時にも「20年続いたベルルスコーニの強い影響力も終焉となり~」など、世界がどう注視しているかと講義をされていた。

 約2時間の学習に9名の聴講生は集中を切らさない。この熱心さとバイタリティの源は「とにかくイタリアが大好き」「語学が大好き」と話す。素人目からは、レベルの高い授業に見えるが、スタート時はそれこそ「This  is  a  pen」のレベルからだったという。
 当初からのメンバーは5名、ニューフェイスという方でも7年が経過している。この日、86歳の誕生日を迎えたという、黒1点の安藤さんは60代半ばから参加というから驚く。「クオレ物語」を原書で完読したと聞きさらに驚く。
 
 イタリアが大好きなメンバーたちは、数度の渡航を経験している。中には3ヶ月の滞在型で2度、夏期の外国人専門の講義に毎年渡伊など、失礼ながら年齢からは予想だにできない行動派もいる。入会希望者にはいつでも門戸を開いている。しかし現在の、このグループの中で学ぶには、ある程度の造けいがなくては無理かもしれない。が、心得のある方には能力を錆びつかせない、貴重な教室にはなる。
 ここはシニア世代のゆとりの時間と、多少のゆとりの金銭で「夢」を、実践に変えている素敵な人たちの集まりと言えるかもしれない。


※補足:毎月隔週木曜日 年間20回開講。年額27.000円(会員人数により変動)
    入会申し込みは電話で直接 044-877-0040(竹内)

 メモ書きがびっしり、86歳

 メモ書きがびっしり、86歳

予習は欠かせません

予習は欠かせません

15分のティータイム

15分のティータイム

宮前市民館会議室  東急田園都市線 宮前平駅徒歩10分
石渡一美
シニアリポーターの感想

 8名の女性と男性1名。足掛け20年の仲間であるが、大人の距離感が爽やかに感じた。メンバー同士の旅行企画などはないそうだ。各自の主体性を尊重し合うスマートなマナーが根付いているのだと感じた。老いの姿など微塵もないメンバーに敬意を。

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