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防災編・整理収納術 知恵と想像力で家族を守ろう!

取材日 2011年08月30日(火)

Aの止め方が正しい
Aの止め方が正しい
阪神大震災経験者の持出し袋の中身
阪神大震災経験者の持出し袋の中身

 川崎市男女共同参画センターに於いて、8月30日に同所主催の「シンプルな暮らしのための整理収納(防災編)」の講座が行われた。講師は、ライフオーガナイザー*の吉川圭子氏。参加者27名は、3.11の記憶を脳裏に真剣な姿勢で受講した。

吉川講師は2000年以降におきた震度6以上の地震の記録から、大地震が起きる曜日と時間帯が人々の在宅時に多く起きている事に注目した。そこから「もしも」の為の整理と収納の「コツ」を学んで、家庭内を一番「安全な場所に」と提言する。
さらに「自分とって本当に必要なモノとはなにか?」、モノを見極める力を持ち、シンプルに暮らすことが災害対策へ繋がる。モノで溢れた家は落下・破損・倒れるなど、逃げ道をふさぎ、想定外の事態を引き起こし、リスクを増やす。モノは「適正量」持ち「定位置」に「グルーピング」をしておく。モノを持つ「安全」、持たない「安心」の、バランス良い暮らしが大切と語った。

講座の中でサポートスタッフの中から3名が、持参した「非常用持ち出し袋」*の中を披露した。3者3様であったが、共通の考え方がある。
1.一次持ち出し:一晩すごせる程度の物 食料は菓子などすぐに口にいれられるものを。 
2.二次持ち出し:救援物資が着くまでの3日分程。保温やトイレなど様々を想定する。  
3.長期避難用:家にある備蓄品でまかなう。
この3つの用途別に「持ち出し袋」を常備する。もちろん各家庭の状況で備えるのが基本。普段使わない旅行バックやアウトドアー用品なども利用し、持ち出し易くしておく。
必ず持ち出すモノの中に「情報」(身分を証明)や「思いで」(家族写真など)も加える。

各席では「大震災以来不安ばかりで・・」「我が家の持ち出し袋は缶詰ばかり」「この講座でおやじ力アップに」などなど、被災を身近にとらえた情報交換の場となっていた。
*ライフオーガナイザーは、人生・仕事・暮らし・空間を準備して整え、仕組化するプロ。
*持ち出し袋の重量は男性15キロ、女性10キロが目安だが、自分に合ったものを。
【参考】市内各区の防災訓練に参加してみましょう。震度7の体験・消火器の使い方・煙の中の歩行・応急手当て・炊き出し訓練など消防署、赤十字、地元消防隊など専門家の指導があります。近隣の人を知っておく事も非常時には大切です。
【体験できます】毎月1・15日災害伝言ダイヤルが試せます。練習してみましょう。番号171

真剣に集中している受講生

真剣に集中している受講生

皿の代用や傷の保護にラップを雨具やトイレの代用にごみ袋          

皿の代用や傷の保護にラップを雨具やトイレの代用にごみ袋          

必須持ち出し品

必須持ち出し品

石渡一美
シニアリポーターの感想

阪神の震災を体験した方、防災意識の高い静岡県からの方、「一次持ち出し袋の中身」は私など到底考えの及ばないものだった。また被災した場合は、自分で自分を守る=自助、地域の人と助け合う=共助、行政の助け=公助、と区分される。受講者はこの日学んだ自助の部分を帰宅後きっと見直すことだろう。

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