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息子はサギ!?

取材日 2014年11月10日(月)

防犯ポスター

防犯ポスター

高津警察署

高津警察署

取材風景

取材風景

神奈川県の被害 振り込めサギのニュースを聞かない日は無く、認知度は高い筈なのに、被害は一向に減る気配が無い。その実態と防止対策を聞こうと高津警察署を訪れ、振り込めサギ対応部署である生活安全課の金子幸雄警部補に話を聞いた。「手口が巧妙化しているため、サギは減りません。高津警察署管内でも11月9日現在22件が発生し被害金額は約5,646万円に上ります。潜在的にはもっと多いでしょうが、県下では約1300件約37億円になります。」オレオレ詐欺の被害者の割合は女性に多く、特に60代以上の方になるとのこと。高齢で家にこもりがちな女性や軽い認知症の方が狙われやすい。老人会・体操教室等、様々な機会に防犯講話を実施しているが、こうした人には情報が届きにくい。
 
詐欺の手口 サギの電話は、金融機関が開いている平日の午前中に集中している。息子を語る電話の内容は「かばんを無くした」「損失を出してしまい、穴埋めをしなければならない」という内容が多い。動揺を誘われ多額の現金を手渡してしまう。不祥事を起こしてしまった息子を必死でかばおうとする母心を利用する卑劣な手口だ。「信じ込んでしまった人を説得するのは難しい、本当の息子の声を聞き初めて気が付くのです。」「娘がという例は聞いたことがない。」「多分、学校の名簿が悪用されているのでしょう。」との説明。また「還付金があるので手続きを」という電話で巧みに振り込ませるというものも多い。

警察の対応 どのような対策をしているか聞いた。「高齢者の高額の現金引き出しについては、各金融機関に全件の通報をお願いしていて、警察官が出向き事情を聞いています。疑わしきは小額であっても対応しています。」さらに高齢者には安全な預金小切手にするような指導もしている。現金化までの時間稼ぎだ。騙された振り作戦での逮捕は難しい、高津署では1件にとどまっている。だから気付かせ思いとどまらせることが大事なのだ。

家庭での対策 ポスターや防犯講話、溝の口ノクティーの400インチ画面でも注意を流している。しかし防ぐことは難しい「被害者は家族の信頼関係を壊してしまいます合言葉等の対策を含め、日頃の会話が大事ですね。」あとは「留守番電話が効果的です。相手を確認してから出ればいいのです。」注意すべきは「電話で金、これがキーワードです。」

高津警察署
佐藤政孝
シニアリポーターの感想

 全件通報という徹底した対策を立てながら、完全に防ぐことが出来ない振り込めサギ。人の心理を巧みにもてあそび騙す、犯罪者の手口の巧妙化には驚きを隠せなかった。

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