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断る勇気を持って!

取材日 2015年01月22日(木)

会場風景

会場風景

テキスト

テキスト

迷惑電話チェッカー

迷惑電話チェッカー

 平成26年度上半期(4月~9月)に川崎市消費者行政センター(044-200-3030)に寄せられたトラブル等の相談件数は4,534件に上った。相談者は60歳以上の年代も増加しており、セミナー会場にも高齢者が多数参加した。
 講師は詐欺・悪徳商法評論家潜入ルポライターの多田文明さん。その肩書きどおり、騙された振りをして実態をあばく潜入ルポは、これまで100件を超え、著書も多い。

開運・霊感商法の手口 業者は、まず誇大広告でターゲットを絞り込む。電話での対応はあくまでも親身で、被害者の信頼を得て弱みを握る。広告ではブレスレット等小額な商品で釣り、電話での対応で言葉巧みに高額商品を売りつけるという。被害者の不安を巧みに操る悪徳商法だ。こうした被害者名簿は出回り、複数の業者から次々と商品を売りつけられるという。

催眠商法 一人歩きがねらわれる。路上で声をかけ、様々な無料商品で釣り、アジトに引き入れる。ここでも無料商品を次々に提供。言葉巧みな話術を使い、高揚した異様な会場の雰囲気に被害者を酔わせて高額商品を売りつける。また健康不安をあおり、高額な健康食品・器具を買わせる商法だ。

「儲かります」を謳う先物取引等、利殖商法 自分の預金・年収を把握されないようにすることが大事だ。彼らは相手がいくら払えるかを探っている。また自宅や相手の会社などで一対一になることを避ける。加害者は言葉巧みで優しいが、いったん契約をためらったりすると、言葉尻をとらえて態度を豹変させ、脅しをかけてくる。その場から逃げ出したいあまり、契約に追い込まれるという。これは心理戦である。「断ると相手に悪い」と思ってはいけないし、その恐怖心を克服しなければいけない。

騙されないためのポイント 1、自分だけは、大丈夫だと思わない。2、焦らず、周囲へ相談する気持ちを持つ。3、親身になって話を聞き、勧誘するのが業者の手口。4、しっかり断る習慣づけ。迷惑電話チェッカーも有効。5、「4ない」で身を守る。「金ない。暇ない。不満ない。1人で対応しない。」

参加者からの相談 「親戚の高齢夫婦が、あるサロンに通い、高額な健康食品を買わされている。止めさせたいのだが、他に行くところもなく、楽しい場だと言って聞き入れない。」との発言には「まず、そのサロンのトラブル事例を調べたらどうでしょう。」とのアドバイスがあった。

てくのかわさき
佐藤政孝
シニアリポーターの感想

専門ライターの多田さんでさえ、脅迫され震えたという。参加者からは「その場は契約して逃げた方が良いでしょうか?」との問いかけには「絶対、契約してはいけません。相手も暴力は振るえないことが分かっています。」という。勇気を出して、絶対弱みを見せてはいけないと教えられた。

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