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新しい社会貢献活動  プロボノって何?

取材日 2015年03月07日(土)

議論を重ねるプロボノワーカー
議論を重ねるプロボノワーカー
支援先とプロボノワーカーのミーティング
支援先とプロボノワーカーのミーティング

 プロボノを理解し、持てる能力をいかにして社会貢献活動に役立てるかを学ぶセミナーが開かれた。ラテン語の「Pro Bono Publico」 英語で「For  Public Good 」 直訳は「公共善のために」とある。けれどよくわからない。


プロボノってなに?
「職業上の経験・知識・専門スキルを生かした、新しい社会貢献活動」のこと。経理の実務経験を生かしたNPOへの会計の手伝いやデザイナーが、地域活動のチラシやホームページ作りを支援するなどの活動が、例として紹介された。本業の能力を長期*にボランティアとして提供し、支援先にその成果をもたらす。
 講師の嵯峨生馬氏(NOP法人サービスグラント代表理事)は、身近なボランティアを「誰にでもできること」とすれば、プロボノは「あなたができる特別なこと」と捉えていると語る。


 同セミナーは、社会貢献に関心を持つ現役企業人やシニア世代らが、支援を求める団体*との結びつきにより、プロボノが地域の課題解決や生きがいをつくるきっかけになればと、川崎市が主催した。
プロボノによる支援の例や、プロボノワーカーからの視点なども紹介された。
 24歳と26歳の青年は「学生時代にボランティアの経験がある。視野を広げたい。専門はシステムエンジニア」と参加動機を語った。「NPO法人の活動団体にいるが、継続的な運営のヒントを得るために」というシニアの男性や、「店舗運営アドバイザーをしているが、キャリアを活かす道を探しに」という女性。60名ほどの幅広い年齢層、多様な職種の集まる会場は、新たな可能性を求める熱気で盛況だった。
専門の仕事を持ちながら週5時間程のボランティア活動をする。それが人のためになるという達成感は、誰も経験があると思うが、利害が絡む本職の現場とは違う感動だ。多くの「人の善意」を集めれば大きな力になるのだと実感した。


具体的な活動相談や支援の助成、プロボノワーカー希望者は下記HP参照
http://www.servicegrant.or.jp/

*長期とは:サービスグラントのプロジェクトの場合、およそ半年間が目安。
*団体とは:ここでは地域課題解決のために活動をする団体のことをいう。
☆掲載写真はすべてサービスグラント提供

プロボノ体験者を交えて

プロボノ体験者を交えて

休憩時間は懇親会をしました

休憩時間は懇親会をしました

嵯峨代表(右から2人目)とスタッフ

嵯峨代表(右から2人目)とスタッフ

取材同伴者名:斉藤多喜子
にこぷら新地  田園都市線「二子新地」駅より徒歩2分
石渡一美
シニアリポーターの感想

 助成金ではなく人力を助成する、その人材はボランティアだという。若者はさらにキャリアを磨き、シニア世代はもう一花咲かせるということだと思った。素敵な人材のサイクルがあることを知った。(石渡)

学生時代など若い年代でボランティア活動を経験しておくと、その後の人生においても、特別なこととしてではなく、自然体でボランティア活動に参加できるようになるだろうと思った。(斉藤)

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