定年後にガーデンデザイン専門学校に入学し技術を習得されたという、異色の経歴をもつ遠藤昭講師。ユーモラスな座学と和やかな実践の講座だった。
参加者30名は40~70代位、ほぼ7割が女性だったが、元気な高齢男性の姿も見受けられた。
受講生は一つも見逃すまいと身を乗り出すほどに熱心で、教材以外の植物全般の質問に対しても講師からは、具体的で分かりやすい説明があった。
「植物の殖やし方」は、大きく分けて7通り。1.種蒔き 2.挿し木 3.挿し芽 4.接ぎ木 5.取り木 6.株分け 7.球根
それぞれ植物の特性により殖やし方も違う。品種改良した種から先祖返りして、元の植物が出てくることもある。「冬瓜(とうがん)」と「ミニかぼちゃ」から品種改良された「冬瓜」の種を蒔いたら「かぼちゃ」が出てきたという例もある。
挿し木に栄養は不要。栄養があると植物が横着し、根を出さないから。
今回の教材は「コリウス」と「嵯峨菊」、それぞれ2種類ずつ。受講生によって丁寧に挿し木の実習が行われた。
講座終了後は園庭の植栽、育成中の苗、珍しい植物などを見学した。また、花壇や講座に用いるために園内で育てた苗のうち、余った分が格安で販売されている。
川崎市緑化センターでは、小・中・高校生の体験学習、学生のインターンシップも要請があれば対応可能。
毎週月曜が休園日となっており、2つのボランティア団体が花壇造りの活動をしている。
今後は緑化センターとしてのボランティア募集も検討されている。
同園では、今年度17講座と16展示会の開催が計画されている。
講座の募集は、開催日の2か月前から受付。応募対象は市内在住、在勤、在学の方。往復はがきでの申込みに限定。今後の講座・展示会予定表は緑化センター窓口にて配布している。
「川崎市緑化センター」のホームページは、7月末までには公開する予定。
川崎市緑化センター 電話:044-911-2177
川崎市多摩区宿河原6丁目14番1号
(JR南武線 宿河原駅下車 徒歩約7分)
<緑化センターへのアクセスや案内>
http://www.city.kawasaki.jp/530/page/0000018967.html
直接の手ほどきで挿し木の実習
温室には多彩な植物が栽培されている
園庭にはくつろげる休憩スペースもある
講座および案内付きで園内を見て回ったのは初めて。通り一遍に見て回るのとは違い、見慣れた植物や栽培中の苗、珍しい品種の植物にもより親しみを感じた。次の講座(7月19日(日)の盆栽入門、苔玉の作り方)に応募した。