シニアリポーターの取材リポート リポーターが取材したイベント情報をご紹介!

大人の社会見学、気配りの企画力

取材日 2015年07月16日(木)

監視棟下60mの模型で説明
監視棟下60mの模型で説明
台風の余波で貯留される雨水をのぞく
台風の余波で貯留される雨水をのぞく

 朝9時の小杉駅東口バスターミナルには34名のシニア世代が集合した。路線バスを利用し北加瀬で下車すると、目的の施設前に着く。

ここに地下ダムが・・・・川崎市渋川ポンプ場  都市化が進み街はアスファルトやコンクリートで覆われ、雨水は、地面に吸い込まれない水量が増大し下水管からあふれる。この問題を解決するために、一時水をためるダム「雨水貯留管」が設置されている。地下約60mに直径10.4m、全長約1.8kmの巨大貯留管が渋川の真下にある。
新聞の超高速印刷工場・・・・ポンプ場から目と鼻の先 
 「朝日プリンテック」は朝日新聞の印刷所である。夕刊の第4版刷りが13時30分から行われる。その工程と付随の見学ができる。神奈川東部、東京都南部の朝刊53万部、夕刊20万部が印刷され配送車に積み込まれるまでが超速で行われている。



「川崎の産業観光を支援する会」主催の体験型ミニツアー

 登録会員は約65名。年1度の「川崎産業ガイド検定」を合格した希望者が入会できる。この日の引率やガイドをするのは4名の「~支援する会」のメンバー。下見聞から資料・名札の作成、進行状況など十分に手配が行き届く。2ヶ月の準備を要するという。ガイドも博学ぶりが光る。大半の参加者が男性であるのも特徴的である。彼らは専門的な質問も多く、両施設の解説者は資料をめくり返すこともしばしば。
 今回は多数の応募者があり、大盛況だという。常連の参加者は「一度参加するとその後は案内が郵送される」と話す。地道な会の努力がうかがえる。
 同会では登録者は多いが、ガイドとして活躍する人材は不足している。小学校の遠足や課外授業のボランティアガイドも引き受け、ますます特定の会員に負担がかかるのが課題であるという。観光の目玉である「夜景ツアー」も人気が高まりガイドの需要に追われ、うれしい悲鳴もでる。
 産業観光というと会社や工場見学と思うが、農業もサービス業も産業であり、そこから生まれる文化もまた産業であるという捉え方から、柔軟にツアー対象を決めている。川崎の魅力を伝えることを活動の柱としている。

※同会のツアー案内は「かわぽ」仲間のページから最新情報を得ることができます。     

【参考】
□川崎の産業観光を支援する会:
<E-mail> m.negishi@qd5.so-net.ne.jp ☎ 090-2542-7334
□川崎市渋川ポンプ場・・・・「広報誌『川崎の下水道』」で検索
□施設見学についての問い合わせ  
     渋川ポンプ場:川崎市幸区矢上450    TEL 044-580-6007  
朝日プリンテック:川崎市中原区西加瀬19-1   TEL 044-435-
0200   

学習ツアーでもあります。

学習ツアーでもあります。

工場の内容が表示されています。

工場の内容が表示されています。

 新聞紙だけで再利用、ペン立て・ゴミ箱

 新聞紙だけで再利用、ペン立て・ゴミ箱

川崎市渋川ポンプ場・朝日プリンテック
石渡一美
シニアリポーターの感想

この日は、台風の影響で実施が危ぶまれたが携帯した傘の出番はなかった。しかし降雨は多く、貯水が始まっていたので、巨大貯留管には入れなかった。かわりに取水の様子が見学できた。また新聞社の超速印刷には驚く。夕刊には3版と4版があり、配送までのあいだに最新ニュースと入れ替える。紙面の左上に表示されており、4版を手土産にもらったが、帰宅するとさらに新しい版、4版●が配達されていた。身近な場所に大変興味深い見学地を企画された「川崎の産業観光を支援する会」のかたはすごいと思った。

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