
- 本日の講師、山上奈々子さん。

- 先生のテコ入れで四角になった。
宮前区の宮前老人福祉センターで、60歳以上を対象とした「そば打ち講座」が開講された。参加者は8名(男性5人、女性3人)、応募者15名の中から選ばれた方たちで、最高齢者は80歳の男性である。
そば打ち体験開始
4人ずつ2班に分かれての作業である。食の講座では、衛生面について細心の注意を払う。履物は室内用のサンダルへ履き替え、貴重品以外は持ち込めない。エプロン・三角巾着用、手洗いは念入りに、アルコール消毒は怠らない。
講師は、山上奈々子さん。2014年、小学校教師を退任された。陶芸なども手掛ける多趣味の方で、そば打ち30年の経験を活かして、最近、講座を担当するようになった。
講座がこの時期になったのは、「新そば粉が出る時期を見計らって」と言う先生のそばへの熱いこだわりからだ。
今までは、親子相手に教えたが、昨年初めてシニアに教えたところ、さすがに飲み込みが早かったので、今年の出来が楽しみとの事。
六割そばが出来るまで
今日のそばは、そば粉六割、小麦粉四割の六割そばで、初心者には手頃な割合だ。先生もそば打ちを始めたころは、茹で上げがマカロニ状(太く・短く切れる)になったと経験談を披露。
ひと工程ごとに先生が手本を見せて、各班に戻って作業する。まず粉を振うが、奥さんと台所に立っている方は、篩(ふるい)のつかい方がうまい。
(1) 水回し・練り・まとめ
はじめに粉を熱湯と水でかき混ぜる。粉がくっつき、塊になってきたら、一つにまとめ、外側から内側へ練りこんでいく。よく煉った粉の表面はつやが違って見えると言う、シニアの観察眼はさすがに鋭い。
(2) のばし
2ミリほどの厚さになるまで伸ばす。まず手のひらで丸く平らに伸ばし、次に生地の向きを変えつつめん棒で伸ばす。
(3)たたむ
生地がくっつかないように、打ち粉をふりながら二つ折りを繰り返し、包丁の長さに合う大きさにたたむ。
(4)切る
小間板を使って軽く押しながら2ミリほどに切る。奥さんが毎日出かけているから自分が食事を作っているのだと自慢気な男性、小間板がなくても器用に細く切れる。
(5)ゆでる
沸騰したたっぷりの湯に、ゆっくりと回し入れ、箸で優しくほぐしながら2分くらい茹でる。茹で上がったらすくいアミで引き上げ、水で素早く冷やしながら少しずつ手早くザルに盛る。
出来たてのそばの味に感激
待望の試食。出来上がったザルそばは、太い、細い、長い、短いと様々だが、皆一様に「おいしい!」と感激の声が上がる。シニアの一味違うそば打ちが終了した。
参加者の感想を聞くと「何時かやってみたいと思っていたので、機会を与えて頂けて良かったです。ぜひ家でもやってみたい。」、「うどんはやったことがあるけど、そばは難しい。マカロニのようになってしまった。」、「茹でる前は長いと思ったけど、茹で上がったら短くなっていたので、家で練習したい。」、「短くてもおいしかった。」どうすれば長いまま茹でられるかの話題がひとしきり続いた。
先生のお話。「自分が打てるという事と、初心者が打てるように伝えられるという事は違うんです。自分が打てるからそのつもりで話すと、うまくいきません。毎回どの点を詳しく説明していくのがいいのか勉強になります。」