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悲劇を喜劇に変えてしまおう、この人生! 「ヴェローナ物語」

取材日 2016年04月26日(火)

ロミオとジュリエット 撮影 関口淳吉氏
ロミオとジュリエット 撮影 関口淳吉氏
3羽の白鳥の踊り 撮影 関口淳吉氏
3羽の白鳥の踊り 撮影 関口淳吉氏
 明るく、弾けるような、楽しさ満載のコメディミュ―ジカル「ヴェローナ物語」。
そこには悲劇喜劇に変えてしまおうじゃないか、舞台も人生も!というメッセージが込められていた。ロミオ、ジュリエットそしてドン・ジュアン(モリエール作)も原作では死んでしまうが、和製オリジナルミュージカルの名手:横山由和氏にかかると、どっこい明るく前向きに生きていくのである。

物語
 稀代の放蕩者ドン・ジュアンは家のためにジュリアンとの婚約をしぶしぶ承諾するものの、従者スガナレルを連れて放蕩の旅に出る。不審に思ったジュリアンは男装して後を追う。行き着いた先はモンタギュー家キャピロット家が争うヴェローナの街。
乱闘騒ぎに巻き込まれ、ドン・ジュアンロミオに「女の口説き方」を、ジュリアンジュリエットに「本物のレディは心に泉を持つ」と教えることに。大公の仮面舞踏会で若い二人は恋に、ドン・ジュアンも仮面の女性(実はジュリアン)に恋してしまう。
色々とこんがらがった末、両家の仲直り、ロミオとジュリエットの結婚、指南役の二人も真実の愛にたどり着くというハッピーエンドのお話。

観どころ

舞台は7本の白い円柱、バルコニーの高台、3つの階段。暗転しては、場面が変わる。
ドン・ジュアン、スガナレル、ロミオの3羽の白鳥の踊りは、笑いを誘うが、実に見事!
大柄なキャピロット夫人と娘ジュリエットが階段を上へ下への追いかけっこ。
舞踏会の舞台で歌う仮面のジュリアンをドン・ジュアンはじめみんなが見上げている、その下で初な恋をかたるロミオとジュリエットはこの上なく可憐である。
散々遊んだ男を落ち着かせるのは、こういう女性だと思わせるジュリアンの気品。


聴きどころ
 演奏はキーボード、シンセサイザー、バイオリンの3人。
クラシックやミュージカルの名曲の数々を織り交ぜたナンバーで、テンポよく舞台を盛り上げた。

観客の感想
みなさん異口同音に「楽しかった」と満面の笑顔。「コメディ―に親近感を持った」
「歌、踊り、言葉に大満足。舞台と客席が一体となるアートセンターの良さを知った」など。
初日のためか演劇関係者も多く「音楽の街」推進者の前市長:阿部孝夫さんの姿もあった。

☆    翌27日のアフタートーク:勢いのある盛り上がりシーンの連続、台詞の量と早口に、体力、気力、汗だくで演じた役者の裏話と、横山氏の創作動機を聞いた。
 
ジュリアンとキューピット 撮影 関口淳吉氏

ジュリアンとキューピット 撮影 関口淳吉氏

ドン・ジュアンと男装のジュリアン 撮影 関口淳吉氏

ドン・ジュアンと男装のジュリアン 撮影 関口淳吉氏

月の女神に扮したキャピロット夫人 撮影 関口淳吉氏 

月の女神に扮したキャピロット夫人 撮影 関口淳吉氏 

取材同伴者名:吉川 眞沙美
麻生区新百合ヶ丘 川崎市アートセンター アルテリオ小劇場
勝野井 央子
シニアリポーターの感想

 楽しかったの一言です。
本番前日のゲネプロ、そして観客の笑いと拍手が加わった本番を観ました。舞台は観客と役者が作るものだと実感しました。
次も観た~い♪ぜひとも観た~い♪・・・スガナレルのセリフが出てきました。(勝野井 央子)
                                 
小劇場のためか、目の前の通路をジュリアンが走り、生演奏と真近な舞台に、のめり込みました。(吉川 眞沙美)                           
 

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