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素朴なオカリナの音色に魅せられて

取材日 2012年07月25日(水)

        講師の小棚木先生
        講師の小棚木先生
    可愛い絵付けの済んだオカリナ
    可愛い絵付けの済んだオカリナ
 素朴でどこか懐かしい「オカリナ」の音色に心惹かれた人は多いと思う。麻生区の飛地岡上(おかがみ)にある麻生市民館岡上分館で始まった講座、「岡上で土笛を吹こう」に取材参加した。土笛は現代で言えば「オカリナ」、今ひそかにブームとなっているようだ。

今年最高の暑さと言われた7月4日(水)、第1回目の講座が始まった。前半は、日曜陶芸倶楽部代表 高井宣昭氏による「岡上の歴史」で、スライドによる史跡や土器を中心にした説明があった。
後半は、オカリナ講師として活動している小棚木恵美子さんによるオカリナ講座の開始。使用するオカリナはまだ絵付けのされていないオカリナで、クレヨンでの絵付けから始まった。
各自思い思いにカラフルな絵付けを行い、「キャー、かわいい」と歓声が上がる。このオカリナは、先生が次回までにニスを塗布して完成させてくれるのだ。
絵付けの済んだオカリナで、音出しの練習。指使いの説明のあと一斉に音を出してみる。ややピッチのずれもあるが、概ね及第点のようである。
オクターブの練習のあと参加者の自己紹介。今回の講座は、15名の定員に20名の応募があり20名で開講された。参加者全員がシニア世代である。
オカリナを始めたきっかけは、予想通り「宗次郎」氏の演奏に魅了されたという人が多くいた。
「オカリナの音に憧れて」、「ボケ防止のために」、「昔、尺八を演奏していて楽器作りに興味がある」、「口笛は吹けるんだけど楽器は・・・」、「以前、尾瀬で宗次郎さんと出会ったことがある」と様々だ。

7月11日(水)、第2回目。小棚木先生の解説で「オカリナの歴史」について学ぶ。様々な形の土笛が紹介され、音色も聞かせてくれた。
次に先生が所属する「ナイト・オカリナ楽団」の演奏画像の紹介。大小各種のオカリナの競演で、見事なアンサンブルである。
後半は土笛の制作オーブン粘土が配られ、テキストを参考にしながら黙々と工作が続く。形が出来てくると、少しずつ音が聞こえ始めた。全員の制作が終わり、オーブンで焼くのは4回目の講座になる。最後に前回絵付けしたオカリナの完成品を各自受け取って解散。

7月18日(水)、第3回目。今回はオカリナ工房の見学。人数が多いので2班に分かれて西日暮里駅に集合し、工房に向かう。ここは、「ナイト・オカリナ」を制作している工房である。
型抜き・組立・調律・塗装、すべての工程が手造りである。1日に作れるのは大体30個位で、歩留まりは最高でも90%位だそうだ。調律室の外には、大量の不良品が箱積みされていた。工房では興味津々の見学者が、作業者を質問攻めにしていた。約1時間ほどで見学を終えて解散した。

7月25日(水)、講座の最終回。今回からオカリナ演奏の練習である。
基本的な指使いを一通り練習したあと、リズムのとり方、タンギングの練習。
「メリーさんの羊」を全員で吹いてみるが、なかなか思うようには音が出てくれない。たどたどしい指使いだが最後まで演奏出来たら、簡単な2部合奏。なんとなく音楽らしく聞こえてくる。この後、「カエルの歌」、「キラキラ星」を練習して4回の講座が終了した。

次回からは自由参加ではあるが、発表会に向けての練習である。練習には別の講座の受講者も10人ほど参加して、総勢約30名になる。
発表会は、9月22日(土)の午前中に、岡上の「子ども文化センター」で行われるので、興味のある方は是非おいでください。無料・予約不要です。
発表会の模様は後日、発表会編としてリポートする予定である。
熱心に土笛作り

熱心に土笛作り

巧みな手つきで作られるオカリナ

巧みな手つきで作られるオカリナ

おぼつかない手つきで音階練習

おぼつかない手つきで音階練習

小林俊夫
シニアリポーターの感想

 オカリナの澄んだ素朴な音色を、何とか自分でも演奏したいと講座に参加しつつ取材した。が、なかなか思うように行かない。指が少しずれるだけでもピッチが変化してしまう。先生の安定した音色はさすがと思わせる。発表会までにどの位克服できるものやら。参加者全員の共通の思いだろうか。(小林)

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