
- 東芝科学館にてからくり儀右衛門の作品を見る

- 川崎市港湾局巡視船あおぞらに乗って川崎港を見学
平成22年7月から12月にかけて、「知と技で世界をリードする川崎の産業を探る‐Part2」と題した講座が開催された。川崎市内や隣接地域の産業・文化施設や先端研究施設の見学、川崎市の産業についての講義など全10回の講座だ。主催は「川崎の歴史と文化を識る会」。
同会は、7年前に鈴木穆先生(地域史研究家、高津文化協会会長)の「郷土と文化史に関する講座」の卒業生を中心に結成。翌年、川崎市内の歴史・文化資産探訪の講座を開始した。平成20年からは産業施設見学を中心に、文化施設見学と室内講義を組み合わせたスタイルになっている。
今回の受講者はほとんどがシニア世代の40名。定員の倍以上の申し込みがあり、抽選となったそうだ。リポーターも幸い当選したので、受講を兼ねて取材させてもらった。
講座の第1回は、高津市民館にて鈴木先生による「川崎市の産業・文化の歴史と未来展望」と川崎市産業振興部伊藤部長の「福祉と産業振興策」の講義。第2回から施設訪問が始まる。幸区「
東芝科学館」で創業者・田中久重(からくり儀右衛門)の作品や東芝の技術開発の歴史、中原区「市民ミュージアム」で開催中の「絵図でめぐる川崎」展示を見学。第3回以降の見学先にも、高津区「
日本経済新聞社東京制作センター」「
クノール食品工場」「
ミツトヨ計測器博物館」、幸区「
慶応大学K2キャンパスでの各種先端技術プロジェクト」「
パイオニア新本社社屋」、川崎区「
アゼリア空調設備」、「川崎市
港湾局巡視船で川崎港見学」、羽田「
JAL整備工場」など興味深い施設が並ぶ。中には個人での見学を受け入れない施設もあり、貴重な体験となった。
午前・午後で1日の2~3箇所を訪問するのだが、現地へはすべてバス・電車など公共交通機関を利用する。事務局は、移動ルートや所要時間、昼食場所などを予め調べたり、下見をするなど結構大変。会長の阿部尚三さんに苦労話などを伺うと、「年々参加者の年代が下がってきており、リピータも増えています。見学施設が重複しないよう探すのが面倒。事務局は昨年の講座の卒業生など7~8名で運営しています」とのこと。
今年度も「知と技で…Part 3、元気な川崎を知ろう」と題して、現在参加者を募集中。昨年ともまた一味違った施設の見学が計画されている。申込・問合せは、往復はがきまたはFAXで、高津市民館「元気な川崎を知ろう!!!」担当(〒213-0001 川崎市高津区溝口1-4-1、FAX:044-833-8175)へ。