家族やグループでの体験提供も人気
みそ汁でのおもてなしも好評
講演中のTRIPLUS代表 秋山氏
TRIPLUS(トリプラス)とは
外国人旅行客のニーズは、観光型から体験型にシフトしてきている。彼らは「まるでそこで暮らしているかのような、ちょっとした日本体験」に価値を感じているのだ。
一方、多くのシニアは多様な人生経験・得意なことを通して社会参加をしながら、楽しんで歳をとれる社会を望んでいる。
この両者をマッチングさせるWebサービスを提供しているのが「株式会社TRIPLUS」だ。
日本各地のシニアが、提案・提供する体験に価格を付けてサイトに掲載する。外国人旅行客が検索し有料で契約する。後日、TRIPLUSの手数料を引いた代金が体験提供者に入金されるシステムだ。
TRIPLUSは、全国各地の自治体や企業とも連携しながら2018年にサービスを開始した。また、神奈川県が、優れたビジネスプランを持ち今後の大きな成長が期待されるベンチャー企業を対象に、個別支援を行う「かながわ・スタートアップ・アクセラレーション・プログラム」企業にも選定されている。
提供する体験内容
体験の内容についてTRIPLUS代表の秋山氏は、「日本食の調理実習・着物着付け・農業手伝い・手芸工芸・習字・生け花・茶道など、日常生活における当たり前のことが必要とされています。経験のない子供や孫に教えるように、海外の方々にとっての忘れられない思い出づくりに、ぜひシニアの方たちに、ご協力いただけたらと願っています。」と語っていた。
利用者の声(ホームページから抜粋)
・特別なスキルや英語の語学力がないと参加できないと思っていましたが、ただのお味噌汁づくりであんなに外国の方々に喜んでもらえるとは思いませんでした(61歳女性)
・日本各地には、地域ごとに様々なみそ汁があると聞いて興味を持っていました。だしから作る味噌汁作りを体験できて感動です(29歳女性/フランス)
・英語が出来ないとダメなんじゃないかと思っていましたが、実際にやってみて、大切なのは言葉よりも、おもてなしの気持ちだということが分かりました(61歳男性)
◇ 詳細はTRIPLUSホームページで
https://triplus-jp.com/Triplus-web/pages/#/host-top
◇ 説明会の申し込みは(希望者が一定数集まれば、随時開催)
外国人に対する「体験型」旅行の提案は、どこでも当たり前のように行われている。これを、シニアの社会参加と結びつけているTRIPLUSのビジネスモデルに興味を持ち取材した。
各自治体でも、新しい観光資源の開発による観光客誘致とともに、超高齢化社会への対応を図れることで、期待しているようだ。
迎える自分たちも、他の国の人間や文化、習慣に接することができ、貴重な体験になると思う。その上、収入にもなるので、ぜひ挑戦してみたい。